町の名前が「インカルシ」というアイヌ語に由来している遠軽町。
白老町からいらしてくださったアイヌ民族文化財団の方々と、町で活動している遠軽アツシ織の会のメンバーが、5月28日から3日間、アイヌ文化を通じた交流をされ、地域おこし協力隊員の私も参加させていただきました。今回は、アットゥシ織の材料にするため、町内の森に行き、オヒョウの木とシナの木の皮を剥きました。
木に刃を入れる前には、お祈りをしました。皮を剥いだ木肌は、水をたっぷり含んで、とてもしっとりしています。
木や森に感謝しながら和やかに作業をしましたが、外皮をはがすだけでも、とても時間のかかる、大変な作業です。
この後、内皮を水にさらしてから、煮て繊維をとり、より合わせて糸にして織っていきます。ゆっくり育った木から、時間をかけて織り上げられた布は、軽くて丈夫で、自然な風合いに心を和まされます。大切に、長く使ってゆきたくなる布です。
白滝ジオパーク交流センターにも来ていただき、黒曜石のお話をしたり、石器やアクセサリー作りの体験をしていただきました。
2020年4月にオープンする、国立アイヌ民族博物館で、今回の木からとった糸に会えるでしょうか?とても楽しみです。 (小田島)